1日にテレビ5時間以上は危険 エコノミー症候群で死亡リスク6倍に

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   長時間のテレビ視聴が命の危険の元になる研究が発表された。2015年8月31日に英ロンドンで開かれた欧州心臓病学会で、大阪大学の白川透教授らの研究チームが「テレビの視聴が1日5時間以上の場合、2.5時間未満に比べて肺塞栓症、いわゆるエコノミー症候群により死亡リスクが6倍以上に達するケースもある」と発表した。

   肺塞栓症は、エコノミー症候群の原因とされる。エコノミー症候群は飛行機の狭い座席に長時間座っていた客が、機から降りた直後に倒れる病気。狭い機内で同じ姿勢のままでいると足の血液の流れが悪くなり、血の塊ができる。それが肺に達して動脈をふさぎ、呼吸困難や心臓停止を引き起こす。致死率は約15%といわれる。それと同じことがテレビ視聴でも起こるというわけだ。

   今回の研究は、18年間にわたって全国の40~79歳約8万6000人を対象に、1日あたりの平均テレビ視聴時間と肺塞栓症による死亡リスクの関連を調べた。それによると、5時間以上の人では、2.5時間未満の人に比べて肺塞栓症で死亡するリスクは2.28倍高かった。さらに、年齢を40~59歳に限定すると、リスクは6.49倍に高まった。

   白川教授は報告の中で「長いフライトよりも多くの人が長時間テレビを見る傾向にある。テレビを見る時は、休憩をはさんだり、立ち上がって歩き回ったり、水分を補給したり、エコノミー症候群と同様の予防策を講じることが必要だ」と指摘している。同じことは長時間パソコンに向かう時もいえそうだ。

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