カプセルホテルが中国人に大人気 安いだけじゃなく、快適でおしゃれ

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   中国の国慶節(建国記念日)に伴う大型連休が2015年10月1日(7日まで)からはじまり、東京や大阪、京都などの家電量販店や免税店、観光名所では「爆買い」ムードに包まれている。

   そんな中国人旅行者の宿泊先で人気なのが「カプセルホテル」だ。寝るだけのスペースしかなく窮屈なイメージだったが、最近は安いだけでなく、快適でおしゃれ、女性客が一人でも泊まれるようになってきた。

  • 「キャビン」と呼ばれる客室
    「キャビン」と呼ばれる客室
  • 「キャビン」と呼ばれる客室

宿泊はインターネットで予約する

   カプセルホテルを利用する中国人などの外国人旅行者が増えている。しかも、意外に評判がいいらしい。

   カプセルホテルといえば、これまではもっぱら終電を逃したビジネスマンが安く泊まれると利用したが、いまやそんなことはないようだ。

   東京・新宿の歌舞伎町にある「新宿区役所前カプセルホテル」は、「かつては終電を逃したサラリーマンなどが睡眠を確保しようと駆け込んできましたが、そういった方は最近はめっきり減りましたね」と漏らす。

   代わって、増えているのが「予約客」。この週末(2015年10月3日)もほぼ満室で、たとえば男性1人1室4500円の部屋は残りわずか38室(2日15時時点の状況)しかない。ホテルを運営する東陽メンテナンスは、「お客様の9割がインターネットなどで事前に予約して来られます。そのうちの3割が外国人旅行者。1日400室として、約100人が外国人(女性を含む)です。欧米とアジアの方が半々くらいでしょうか」と話す。

   最近は中国人のほかにも、台湾やマレーシア、タイといったアジアからの旅行者が増えているそうだ。

   新宿区役所前カプセルホテルでは、自身のホームページに英語と中国語サイトを設けている。そこから予約する外国人もいるが、「現地の旅行サイトなどで情報を得て、その旅行サイトからエクスペディアなどのブッキングサイトを経由して予約するようで、ブッキングサイトを通じての予約が大半です」。旅行会社を経由しての予約はほとんどないという。

   安いこともあって、若者が一人、あるいはグループで利用するケースが多く、爆買いの大きな荷物を抱えてやって来る中国人旅行者も少なからずいる。ただ、ファミリーでの利用は多くないという。

おしゃれな「Bar」を併設

   最近のカプセルホテルは、魅力に溢れている。もちろん、「なるべく安く泊まりたい」とのニーズも根強いが、女性専用フロアを設けて女性客の取り込みに力を入れはじめ、それに伴い女性目線で設備やサービスの快適さや清潔さ、おしゃれを追求したホテルは少なくない。

   「カプセルホテルSLEEPS北千住」は、Barを併設している。スタイリッシュな外観。カプセルスペースもダークトーンでまとめられ、高級感があると評判だ。「他にはないカプセルホテルをと思っていました。もともとは『風呂上りにビールを1杯、やりたいよね』といったのが(Barの)きっかけ。ようやく認知度も上がってきて、お客様のあいだで評判になってきました」と、支配人は話す。

   巣鴨でもカプセルホテルを運営しているが、中国人観光客は北千住よりも巣鴨のほうが多い。「巣鴨地蔵など、昔からの街なので観光目当ての外国人客が多いです。爆買いするような中国人よりも、旅を楽しむ、安く泊まりたいという人が泊まっていきます」。そのため、「予約なしで、直接訪ねて来る人や他にホテルがとれなかった人が多いです」という。

   また、「ファーストキャビン」が運営するカプセルホテルも、おしゃれで快適な空間を用意した。東京・秋葉原や羽田空港ターミナル1、築地、大阪・御堂筋難波や京都・烏丸、福岡・博多の6つのホテルを展開。2015年11月には東京・愛宕山が、16年春には東京・赤坂と京橋がオープンする予定になっている。

   同社はカプセルホテルではあるが、飛行機のファーストクラスをイメージした客室(キャビン)が売り物で、やや広めにつくっている。常駐するスタッフはキャビンアテンダントを意識したデザインの制服を着用。モーニングコールもしてくれる。

   「築地」にはBARを完備。宿泊者だけでなく、近隣のビジネスパーソンも気軽に立ち寄れるようにつくられているほか、女性専用フロアはチェックインの時に渡されるカードキーがなければ、宿泊するフロアに立ち入れない仕組み。「築地」の稼働率は90%超えている。

   同社は「中国人旅行者の利用は増えています。SNSや予約サイトを通じて情報を得ながら、利用しているようです」と話す。

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