大谷翔平、藤浪晋太郎の投球が一段とすごみを増してきた。投手陣が変化球全盛時代のプロ球界にあって、待望の大型本格派時代がやってきた。
大谷は193cm、90kg。
藤浪は198cm、88kg。
いずれもデカい。堂々たる体格である。マウンド上の姿はまさに立派。ともに真っ向から速球を投げ込み、力で打者をねじ伏せる。ファンにとってはたまらないピッチングを見せている。
この二人はプロ入り3年目の同期生で、2015年の今シーズンはそろって、大谷は日本ハムの、藤浪は阪神のエースにのし上がった。
どちらも20勝できる素材
大谷は2015年9月27日のオリックス戦で15勝目を挙げ、最多勝のタイトルを確実とした。その時点で防御率2.24とし、防御率のタイトルも手にしそうだ。14勝目はチームのクライマックス進出を決めた試合だった。
「(15勝は)最低限の目標です」
興奮するわけでなく、淡々と語る。もう大物の雰囲気だった。
かたや藤浪は9月28日の巨人戦をスコア2-0でシャットアウトして14勝目をマーク。今季4度目の完封勝利が光る。この試合は終盤に執ような反撃に遭い、9回は2死2、3塁のピンチをしのいだ。
「(9回を抑えて)ホッとしたというのが正直なところ」
クライマックス進出を広島と争うチームらしい、ぎりぎりの勝利といえた。
大谷と藤浪には大きな期待がかかる。
「20勝できる素材」
ほとんどの専門家がそう口をそろえる。その根拠は速球を軸とした本格派だからで、しかも完投能力を持っている。