中国の遼寧省と浙江省で2015年5月から日本人男性1人ずつが拘束されていると9月30日、朝日新聞が複数の日中関係筋の話として報じた。1人は遼寧省の中朝国境地帯、もう1人は浙江省の軍事施設周辺で拘束され、いずれもスパイ行為の疑いが持たれているという。中国は14年11月にスパイ行為を具体的に定めた「反スパイ法」を施行し、取り締まりを強化している。
菅義偉官房長官は9月30日午前の会見で、
「報道については承知しているが、個別事案について答えることは控えたい」
と事実関係の確認を避ける一方で、
「邦人の安否等については全力で取り組んでいるということは、こういう事例についても、そこはしっかり行っている」
とも述べた。
「日本政府がスパイをするような人を送り込むことがあるのか」
という記者の質問には、
「我が国はそういったことは絶対していない。これはすべての国に対して同じことを申し上げておきたい」
と断言した。