ミュージシャンで俳優の福山雅治さん(46)が所属する大手芸能プロダクションで、東証第1部に上場する「アミューズ」の株価が急落した。
アミューズ株は2015年9月29日、前日比200円(3.77%)安の5110円で取引がはじまったが、売りが殺到して一時500円(9.4%)安の4810円まで急落。2013年8月以来の値下がり率を記録した。時価総額は453億円となり、前日と比べて41億円減った。
福山さんの結婚、個人投資家にとっても大きな関心事
アミューズ株は2015年9月29日、440円(8.29%)安の4870円で引けた。同日の日経平均株価も大幅安で、終値は714円27銭(4.05%)安の1万7645円11銭だったが、それを上回る下落ぶりで、福山雅治さんの「結婚ショック」は株価にも大きな衝撃を与えたようだ。
福山さんの結婚については、6月に開かれたアミューズの株主総会で、「福山雅治さんは会社のためを思って結婚しないのではないか?」といった質問が飛び出したほど、個人投資家にとっても大きな関心事だった。
そのときは、ある個人株主の、「(アミューズの)主力である彼(福山さん)が倒れたり、結婚したりしたら株価下落やファン離れの可能性がある。彼が結婚すると言ったら会社はどう反応するのか」といった質問に、同社は「マネージメント」といいつつも、私生活まで支配しているわけではないと説明。「そういう話があれば会社としては応援していく」と答えていた。
アミューズにとっては、人気アーティストとはいえ、インターネットによる音楽配信の普及でCDセールスが伸びないなか、収益の多くはコンサートとそれに伴うグッズ販売などの収入や、ファンクラブ収入などの売り上げが頼り。
株価の急落は、独身だった福山さんの結婚によって、多くの女性ファンが離れて、それによりアミューズの業績にも悪影響を及ぼしかねないとの懸念が広がったことが背景にあるようだ。
そんなこともあってか、福山さんと女優の吹石一恵さん(33)の結婚が発表されたのは、9月28日午後3時すぎ。「株価に影響があることがわかっていたため、場が閉まった後に発表した」との見方もあり、ある程度の「下落」は覚悟していたのかもしれない。