【健康カプセル ゲンキの時間】(TBS系) 2015年8月30日放送
「むくみ」
「女性の大敵むくみ。しかし男性も甘く見てはいけない。重大な病気がひそんでいるかもしれない」(オープニングナレーション)
MCの渡辺満里奈「朝、足がパンパンに」
アシスタントの英玲奈「私も朝、顔がむくみますよ~」
MCの三宅裕司「誰だかわからないくらいに?」
英玲奈「(ムッとして)......」
東京慈惠会医科大学の丹野有道医師(高血圧内科)の協力のもと、どのくらいの人がむくんでいるか街頭チェック。むくみは、すねの骨の内側を指3本で5秒間強く押すとわかる。弾力がなく、くぼみができるとむくみだ。自覚症状がないという40代主婦。指で押すと粘土のようにへこんだ。「ひゃ~。あるんですね」。自信満々の60代営業マン。靴下を下げるとゴム跡がくっきり。
丹野医師が、足がむくみやすい理由を説明。「むくみは静脈やリンパの流れが悪くなり、毛細血管から水分が染み出した状態です。重力の影響で下半身に水分がたまります。朝、顔がむくむのは、一晩中横になるので水分が顔に流れるから。うつぶせで寝ると、とくにむくみますよ」思わず顔をさわる英玲奈。
2時間座っているだけで、足のむくみはペットボトル1本分も
次に4人の男女に、2時間足を動かさずに座ったままでいると、どのくらいむくむかを実験する。水槽に足を入れて、こぼれた水の量を測る。全員2時間前よりこぼれた水の量が増えた。多い人は約380ミリリットルも。ペットボトル1本分ほどだ。少ない人はその3分の1。多い人はまったく運動をしていないが、少ない人は毎日2回エクササイズをしていた。丹野医師は「ふくらはぎの筋肉が収縮することで、ポンプの働きをして血流がよくなるのです。日頃の運動で筋ポンプを鍛えることが、むくみの解消になります」と説明する。
むくみの多くは生理的な現象なので心配はいらない。こわいのは病的なむくみだ。丹野医師は、むくみに潜む病気の第1に「下肢静脈瘤」をあげた。足のあちこちがこぶ状に腫れて、変色や痛みをともなう。血液の逆流を防ぐ静脈の弁が壊れて、逆流して血管が膨らむのだ。進行が遅くて気づきにくいが、「重だるさ」を感じたら要注意。
急に体重が増えたり、咳き込んだら、あのこわい病気を疑え
第2は、命の危険がある腎臓病だ。現在71歳のSさんは60歳の時、むくみを感じた。「やせていたので太ってきてうれしい」と思っていたら、いつの間にか56キロの体重が76キロに。トイレでも異変が現れた。尿が泡立つのだ。病院に行くと「腎不全」と診断された。腎臓病になると、体の水分、塩分を調節する働きが悪くなり、体がむくみ、汚れた尿が出てくる。
第3は、もっとも深刻な心臓病。心不全になると肺もむくんできて、咳が出るのが特徴だ。仰向けになると肺に血液がたまるので、とくに寝ている時に咳き込む――。ここでゲンキリサーチャーの深沢邦之がクリップを見せて「注意点はこうなります」とまとめた。
(1)むくみ+足の重だるさ=下肢静脈瘤
(2)むくみ+体重増+尿の泡立ち=腎臓病
(3)むくみ+咳=心臓病
渡辺「私、足がパンパンに張って重だるいんです。でも、こぶはないですが、母は結構あります。下肢静脈瘤にあてはまりますか?」
三宅「下肢静脈瘤になりやすい人ってどんな人ですか?」
丹野医師「立ち仕事。家族がなっている人、つまり遺伝性ですね。妊娠・出産経験のある人です」
三宅「(渡辺を見て)かなり当てはまるね」
渡辺「......(茫然)。どうすればいいんですか?」
丹野医師「軽い運動をして筋ポンプを鍛えることです。女性はハイヒールをはくと、ふくらはぎが上手に使えない。かかとの低い靴を勧めます」
顔のむくみをとるには、鎖骨のくぼみを押すのがポイント
最後に、たった2分で顔のむくみをとる方法を首都大学東京保健福祉学部の竹井仁教授(理学療法士)が教えてくれた。「顔だけやってもだめ。全身を動かして静脈とリンパの動きを改善します」。
(1)椅子に座り、両手両足を開き、体を後ろにそらして15秒間キープ。
(2)その体を前に丸め込んで15秒間キープ。
(3)次は顔のマッサージ。4本の指で目の下・眉の下側の順で、内側から外側へ押し流す。
(4)そのまま頬から首すじまで押し流し、鎖骨のくぼみをゆっくり押すのがポイント。ここをほぐすことで血液とリンパが全身に流れやすくなる。
(5)最後は顔面の筋トレ。目と口を5秒間大きく開ける。次に顔のパーツを真ん中にギュッ集める感覚で5秒間キープ。
「効果は一目瞭然。目がパッチリ。ほうれい線のシワもスッキリします」と竹井教授。やってみた一同は、
三宅「(顔が引きつって)普段やってないのがわかるなあ」
英玲奈「いつも顔だけ必死にやっていましたが、全身なんですね~」
渡辺「血行が結構よくなりました~(笑)」