14年3月の会談では硬い表情崩さず
常に国内世論を意識する朴大統領は、「親日」批判を恐れて安倍首相の前で笑顔を見せるのを避けてきた。例えばオランダ・ハーグで14年3月に行われた核安全保障サミットでは、米国のオバマ大統領、朴大統領、安倍首相の3人が会談。この席では安倍首相が笑顔を見せながら「本日はお会いできてうれしいです」と朴大統領に韓国語で話しかけたのに対して、朴大統領は硬い表情を崩さなかった。
今回の立ち話では、朴大統領が従来の姿勢を変えた可能性もある。ただ、引き続き国内世論に配慮する必要があることから、韓国政府としては立ち話の内容を明らかにすることには消極的になっているとみられる。
菅官房長官は、
「我が国は対話のドアは常にオープン。日韓両国が北東アジアの平和と安定のために、ともに責任を持つ立場なので、前提条件をつけずに首脳が胸襟を開いて会談することは望ましい」
と述べ、首脳会談の早期実現に改めて期待感を示した。韓国側は従軍慰安婦問題で日本側が謝罪することが首脳会談の前提だと主張してきたが、この立ち位置がどのように変化するか注目されそうだ。