民主党代表代行の蓮舫・参院議員が「意外」なところで「批判」された。ツイッターに投稿した1枚の写真がきっかけで、「マナー違反」を指摘する書き込みが相次いだのだ。
「釜石の恵!」というコメントの下に表示されているのは、白い皿に乗った焼きサンマ。しかし、一般的な盛り付け方と違ってサンマの頭が右に向いていたため、一部ユーザーから「右向いてますよ。右www」「魚の置き方も分からないのか?」などと厳しく「追及」された。
写真はすでに削除、理由には触れていない
焼きサンマの写真がツイッターに投稿されたのは2015年9月21日の朝8時頃。写真に添えた「我慢できずに、朝ごはん。釜石の恵!」というコメントを見る限り、朝食に焼きサンマを食べたらしい。美味しそうな焦げ目が食欲をそそるが、サンマの頭は右を向いていた。
複数のツイッターユーザーが
「魚の置き方も分からないのか?」
「国会議員たるものが、サンマの向きすら間違ってる」
「右向いてますよ。右www」
との書き込みを寄せた。なお、蓮舫議員は9月24日に当該ツイートを削除。同日18時現在もその理由には触れていない。
蓮舫議員以外の有名人も、過去に同じような指摘を受けている。2012年7月、俳優の杉浦太陽さんが妻・辻希美さんの作った切り身の焼き鮭をブログで紹介したところ、一部ネットユーザーに「盛りつけの向きが逆」などと批判された。確かに写真を見る限り、腹側が左、背側が右を向いており、一般的な盛り付け方の逆だ。
ツイッターには「逆向きに盛りつけられた焼き魚の写真」がたくさん
どうやら、焼き魚の盛り付け方にはマナーがあるらしい。ある和食料理人のブログによると、1匹丸ごとの場合は頭を左に、切り身の場合は背側を左、腹側を右に盛り付ける(編注:高さのある方が左)のが一般的だそうだ。諸説あるが、「左上位」「左優位」といった日本文化の基礎をなす考え方や食べやすさの面から定着したとみられる。
蓮舫議員が投稿した焼きサンマの写真には「魚のプロ」も首をひねる。東京・築地にある魚河岸「鈴与」の三代目、生田與克(よしかつ)さんは15年9月24日、ツイッターで
「焼き魚は頭を左にしてお皿に置くものです。確かにどう食べようと勝手ですし食べてしまえば同じですが、お立場として人前に写真を出すなら、それくらいの気遣いは必要だと思います」
とした。
ただ、そうしたマナーはあまり知られていないようだ。各種Q&Aサイトには焼き魚の盛り付け方に関する質問が繰り返し寄せられ、ツイッターにも逆向きに盛りつけられた焼き魚の写真が数多く投稿されているのが現状だ。
そして、ブログやSNSに投稿した料理写真に「マナー違反」が指摘されたのは、何も蓮舫議員や杉浦さんだけに限らない。最近ではタレントの木下優樹菜さんが15年8月、ご飯を右、味噌汁を左に配膳した写真をインスタグラムに投稿し、物議を醸した。「(自分は)左派」とのことわり書きを添えていたが、これをきっかけに「左右」の議論が起こった。普通とは「逆」に置く人が少なくないからだろう。