首相はゴルフ三昧の日々
元々、首相のテレビ出演は各局順番、また新聞のインタビューも内閣記者会による共同取材と、各社間で「平等」に行うことが慣習となっていたが、第2次安倍政権ではこのルールが撤廃された。その結果、朝日・毎日系列が比較的冷遇されるのに対し、読売・産経系列が重用される傾向が続いてきた。
特に産経は距離の近さが目立ち、一時期はサンケイスポーツ、夕刊フジなどの系列紙にまで首相が相次いで登場したことが話題となった。そこに来て今回、安保関連法可決後という重要な場面で、首相が産経新聞を選んだことで、読売を含む他紙は完全に「先を越された」格好だ。
新聞の「首相動静」欄を見ると、20日の安倍首相は山梨県でゴルフの後、富士河口湖町のハンバーガー店で食事。マスコミ取材はない。21日も午前中ゴルフだったが、夕方には午後は報道各社のインタビューと記されている。しかし、22日の主だった新聞の朝刊にはそれらしきインタビュー記事は見当たらない。
読売は21日の朝刊で、緊急世論調査の結果を受けて、「安保法『十分に説明』12%...国民の理解進まず」という記事を載せた。「安全保障関連法への国民の理解が進んでいないことが浮き彫りになった」「内閣支持率は前回調査に比べて4ポイント下落」と書いている。