「ブラック居酒屋」のワタミがついに介護事業を売却へ 企業イメージの悪化が招いた経営不振

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かつては「死ぬまで働け」が企業理念

   ところが、2008年に入社した新入社員が過労自殺したことで、社業が急激に傾いた。遺族への対応のまずさもあって「ブラック企業」との批判が広がっていった。社員向けの冊子(理念集)に「24時間365日死ぬまで働け」という一文があったことなど、企業イメージも悪化し、合わせて外食事業が不振となり、業績も急降下。今回売却する介護事業も、老人ホームの入居率が2013年半ばに90%超あったのが、現在は78%程度まで落ち込んでいる。

   国内外食事業は、既存店の売上高が2015年8月まで前年実績を割り込んだままと、業績不振が続く。そんなワタミ浮揚のきっかけはどこにあるのか。ワタミには「値段の割に良質の食事、サービスを提供している」との評価もあり、本業での地道な信頼回復しかないというのが業界などの共通認識だ。

   介護事業の売却で経営的には一息つくとしても、そこから経営再建のいばらの道が続くことになる。

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