「スリーダイヤ」は三菱鉛筆が発祥だった
おそらく西谷修教授のように、多くの人が勘違いしているのは「三菱」鉛筆の名前と、商標の「スリーダイヤ」に原因があるのだろう。
文房具屋さんドットコムによると、三菱鉛筆の「スリーダイヤ」の由来は1903(明治36)年に遡る。三菱鉛筆は、眞崎仁六氏が「眞崎鉛筆製造所」として東京・四谷で創業。「スリーダイヤ」は、その眞崎家の家紋である「ミツウロコ」をアレンジして、同年に商標登録したと有価証券報告書にも記録されている。
どうやら、三菱グループよりも早く、「スリーダイヤ」を「三菱」鉛筆の商標として登録していたようだ。
ちなみに、商号については1952(昭和27)年に「三菱鉛筆」に変更した。
とはいえ、三菱鉛筆が三菱グループの一員と思っていた人は案外少なくないのではないか――。三菱鉛筆によると、「たしかにそう(三菱グループ)でないことを知らない人も少なからずいると思います」という。「ただ、誤解されたり、思い違いされたりしたことで、これまで業務などに影響があったことはありません」という。
今回、ツイッターなどで「不買運動」の呼びかけが拡散されたことについても、「今のところ販売などに影響はありません」と話している。