サッカー日本代表の本田圭佑選手は、パスタの食べ方一つとっても「意識が高い」とインターネット上で話題だ。
日本代表の専属シェフ、西芳照氏が明かしたところによると、合宿中の本田選手は、オリーブオイルを絡めただけのシンプルなパスタを食べるのだという。
オリーブオイルに絡めるだけ
西氏は、日本橋高島屋で開催中の「大東北展」に、自身が福島県で経営する「アルパインローズ」を特別出店し、日本代表が実際に食べているというカレーを販売している。初日の2015年9月16日には、ハリルジャパンの「食の裏話」を報道陣に披露した。
スポーツ紙各紙が紹介した西氏の話の中で、ネット上でとりわけ注目を集めているのが本田選手のエピソードだ。本田選手は濃いめの塩水でゆでたパスタをオリーブオイルに絡めて食べているのだという。ソースはナシ。シンプルを極めた味付けで、「白パスタ」とも呼ばれる。
これに驚いた人は少なくなかったようで、ネット上には「すごい意識の高さを感じる」「さすが本田さん意識高い」「マラソン選手みたい」「オリーブオイルだけでパスタ食えるのか?」といった声が相次ぎ上がった。
この白パスタ、過去には「キングカズ」こと横浜FCの三浦知良選手もバラエティー番組で紹介している。すぐにエネルギーになるといった理由から、試合前日に食べているのだという。本田選手が白パスタをオーダーするのも同様の理由からかもしれない。
もっとも、この食べ方自体はさほど珍しいものではない。イタリアでは「パスタ・ビアンカ」と呼ばれる一般的なメニューで、トマトソースパスタと並び、子供が好む定番メニューの一つにもなっている。
オリーブオイルは基本だが、レシピサイト等によれば、好みに応じて塩やコショウで味をととのえたり、バターをからめたり、パルメザンチーズを振りかけたりといったバリエーションがあるようだ。
ガンバ今野選手にダメ出ししたことも
2010年には、テレビ朝日の密着番組で「食事はトレーニングと思って、細かいところまで計算して、考えてとっている」と語り、ストイックな食事管理を実践していることを明かした本田選手。
こだわりは昔からのようで、高校時代には、日々の食事内容をサッカー日記に記録していたことでも知られている。3食のメニューはもちろん、摂取できる栄養素まで書き込んでいたというから驚きだ。
ガンバ大阪の今野泰幸選手は毎日新聞(2013年8月9日付夕刊)のインタビューの中で、本田選手との食事中のやりとりを次のように明かしている。
「日本代表に同行しているシェフが気分転換にラーメンを出してくれる時、僕はまずラーメンに手を出してしまう。それを見ていた圭佑は『ぜんぜん駄目。まず、サラダからでしょ』。これは、栄養素の少ないラーメンでおなかをいっぱいにしてはだめということ。それから試合後、すぐカレーに行こうとすると、『まず、サラダで胃を整えて、それから食べて』と言われたり......」
まさに本田選手の食への「意識の高さ」がうかがえるエピソードだ。今野選手は「お叱り」を受け、「ちゃんと考えているんだなと感心しつつ、自分でも意識をするようになった」という。