女優の遠野なぎこさん(35)がダイエットを強要するテレビ番組企画について、「本当にダメ」とブログで釘を刺した。
2015年9月15日に更新したブログで、先日見たというテレビ番組のダイエット企画を紹介。番組名や出演者は明かしていないが、とある芸能人が「体型をからかわれ強制的にダイエットを決意させられていた」という。
「心の病気になってしまったら誰が責任を持つのか」
遠野さんはこの企画を「あのさ...こういうの本当にダメだって。こんな集団イジメみたいな企画本当に良くないって」と問題視した。
「痩せさえすれば綺麗になる」「体重の減少=美しさ」という価値観に異を唱える遠野さんだが、ダイエットするかどうかや、痩せていることをどう評価するかについては「個人個人の好きにすればいい」とする。
ただ、健康上問題があるわけではない体型の女性に対し、「芸能界にいるのだから」「周りと比べて」といった「薄っぺらい理由」だけでダイエットをさせる企画については「乱暴」だと指摘。
遠野さんはダイエットすることになった芸能人と面識があるそうだが、体型は太っているどころか、ぽっちゃりですらないそうだ。「単純に、芸能界で活躍する多くのタレント達が異常に痩せ過ぎている」だけだと述べ、
「これを機にその子が心の病気になってしまったら誰が責任を持ちますか?勿論誰も持ちませんよね?病気の末痩せた身体を晒させ『努力の結果』『美しい』と無責任に褒め称えるだけですよね?しかも、恐ろしい事にほんの一時だけ」
と、企画の無責任さを批判した。
摂食障害を振り返りながら「こちら側に来てはいけません」
具体的な番組名やダイエットする女性芸能人が分からないこともあり、遠野さんが指摘する企画がどれほど問題視するに値するものなのかはいまいち分からない。「強制的に」という部分も台本ありきの演出とも考えられる。
一方で遠野さんは、こうした番組の影響により、視聴者――特に若い女性などが無理なダイエットに励んでしまうことも危惧する。ブログでは
「ダイエットは誰かに勧められてするものではありません。誰かと比べてするものでもありません。...自分の意思で、自分の為にのみ行うのが『正しいダイエット』なのです」
と主張し、過食嘔吐や拒食など自らの摂食障害の経験を「地獄」と振り返りながら「薄っぺらい価値観に惑わされて、こちら側に来てはいけません。絶対に」と真剣に訴えかけた。