社会活動のインフラは「コンビニのネットプリント」
抗議活動の裾野が広がった背景のひとつには「コンビニのネットプリント」を挙げた。コンビニで簡単に抗議ビラやプラカードのプリントアウトができるようになり、参加のハードルが下がったというわけだ。
「ネットプリントという形で番号を入れると全国のコンビニで印刷できるようになっている。なので、全国各地で同じようなデザインのプラカードを使っている。それがなぜできているか。今の日本の社会運動のインフラは何なのかと言われたら、多分、コンビニのネットプリントだと思う」
記者からは、「法案通過後」の方針についての質問も出た。奥田氏は、自民党が多数の議席を得た14年12月の総選挙では集団的自衛権は主な争点になっていなかったことを指摘しながら、
「この法案はそれでも、議会制民主主義の中で通ってしまうだろう。しかし、議会の中で多数派だからといって何でもしていいのかというところは、よくよく考えていただきたいと思う。今、現政府の方が口をそろえて『国民が理解しているとは到底言えないが、通さないといけないことがあるから通す』と言っている。それに対して言えることは、『本当にそれでいいのでしょうか。絶対にこれは、次の選挙に影響を与えることになりますよ。この状況での採決はあり得ないのではないでしょうか』と、私たちは今日も声をあげる」
と述べ、抗議活動が落選運動にシフトしていく方向性を改めて示した。