東京スカイツリーの設計を担当した日建設計(亀井忠夫社長)の構造担当技術者チームが2015年度の日本建築学会賞(技術)を受賞、その祝う会が9月15日に、タワーが見える東京・両国のホテルで開かれた。
地震発生確率が高く、台風の来襲の多い狭い敷地に600メートル以上の建物を建てた構造技術が評価された。外国では600メートルを超える建築物は建てられているが、日本のような地震と風の厳しい自然条件がない。
発起人の田村幸雄・東京工芸大学教授は風の専門家だが、「風に強い建物は固くなければならず、地震に強い建物は柔らかくしなければならない。その矛盾を実現するのが難しかった」と話した。また、北村春幸・東京理科大教授は免震構造の専門家で、「接地面が三角形で、それがねじれるように上に伸び円に変わる。デザイン的な魅力をよく言われるが、これは同時に、高さによって免震力が変化する素晴らしい構造である」と称賛した。
日本の建築関係の法律は、高さ300メートル以下を対象としているといわれる。この高さを超えると、法律を超えた責任を設計者が担うことになる。現在でも揺れの測定は続けられており、日本の建築業界の共有の知的財産となるようにと期待が述べられた。