東京ディズニーランドのイベントでの仮装の様子がテレビに一瞬映ったことに対し、参加者が「許可なく撮った」とツイッターで不満を漏らして、話題になっている。
ディズニーランドでは、恒例のハロウィンイベントが2015年9月8日から始まり、期間限定で園内を全身仮装で回れるようになった。
「めざましテレビ」が参加者2人を一瞬映す
この日は、テレビ局などが取材に訪れ、その様子を情報番組などで紹介した。フジテレビでも、翌9日朝の「めざましテレビ」がイベントを取り上げ、参加者こだわりの仮装を次々に映していた。多くは直接インタビューしており、参加者の撮影許可を取っている様子だ。
ところが、このイベントに参加したというあるツイッターユーザーはこの日、テレビ映像を写した画像をアップし、次のように訴えた。
「これ、私達です でも、めざましテレビから取材受けてません!」
2人が一緒に映っており、ディズニー映画「リトル・マーメイド」に出てくる海の魔女アースラなどに扮した仮装をしていた。
ツイートによると、日本テレビ系「ZIP!」や女性週刊誌「女性自身」は撮影許可を取りに来て、ユーザーも承諾書にサインしたりした。ところが、フジテレビ側は、ユーザーの友人には承諾書を取りに来たものの、ユーザーら2人の側には来なかったそうだ。このユーザーは、「あきらかに目線違うし、隠し撮りじゃないか...それを使うってどうなの??」と不満を訴えている。
「撮影は光栄って気持ちももちろんある」「被害はないです!」とはしたが、「ちゃんと声かけてくれればいいだけなのに、困ったものです...」と漏らしていた。
めざましテレビではどう映されているのかと、実際に映像を見ると、ユーザーら2人は、数秒だけアップで出ていた。
「特にコメントすることはありません」
うち1人は、笑って頭を下げる仕草をしていた。このときは、イベント参加者は記念写真を撮るのが一番の楽しみと番組で紹介していたことから、写真を撮っているシーンを撮影者の後ろの方からフジテレビ側が撮ったらしい。いくつか紹介されていたうちの1シーンだった。
ディズニーランドでは、入園者が撮影の対象になる場合があり、報道などに使用される場合があるとホームページなどで断っている。
運営会社のオリエンタルランドに取材すると、フジテレビは9月8日のイベント撮影の許可を取っていたと広報部が認めた。ただし、仮装参加者を撮影するときは、本人から許可を取ってもらうようフジテレビ側に伝えてあり、オリエンタルランド側の担当者も撮影にアテンドしていたと説明した。
一瞬しか映さないケースについては、フジテレビがいちいち許可を求めなかった可能性も考えるが、真相は不明だ。ツイートしたユーザーは、テレビで全国に流されたことで会社に自分の顔が広まったとしており、たとえ一瞬でも仮装姿をアップで映されたことで嫌な思いをしたのかもしれない。
このツイートについて、ネット上では、様々な反応が出ている。
「無断で使用するのは話が別」「肖像権の侵害じゃないですか」と理解を示す声が出る一方、「コスプレして人前に出て『盗撮』ねえ」「文句言い過ぎ」と疑問を呈する向きもあった。
なお、ユーザーはその後、ツイッターを非公開設定にしている。
フジテレビの広報部に取材すると、「特にコメントすることはありません」とのことだった。