天守閣も復活! 「歴女」と外国人が盛り上げる「城ブーム」がやってきた

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   全国的に城ブームが盛り上がっている。2015年は江戸幕府を開いた徳川家康の四百回忌にあたり、日本の歴史と関係する城が改めて見直されていることが背景にある。姫路城(兵庫県姫路市)が3月に「平成の大修理」を完了するなど、話題性が豊富なうえ、急増する「歴女」と外国人観光客が城ブームを後押ししている。

   旅行情報サイトの世界最大手、米トリップアドバイザーの日本法人が8月末、「行ってよかった!日本の城ランキング」を発表した。過去1年間に投稿されたすべての口コミを元に、独自の集計で順位をまとめたもので、調査は今年で3回目。トップは3年連続で熊本城(熊本市)、2位は松本城(長野県松本市)、3位は姫路城だった。

   熊本城の人気は圧倒的で、口コミのコメントは「石垣の曲線が芸術品」「敵の侵入を防ぐための街や道作りが行われ、築城時の名残が色濃く残っている」など、具体的に称賛する声が多く、根強いファンの存在をうかがわせている。また、5年半に及ぶ大規模修理を終え、3月にグランドオープンした姫路城の人気も健在で、「見違えるような白亜の城だった」など、生まれ変わった姫路城のまぶしいほどの白さを絶賛するコメントが多く寄せられた。

  • 日本全国で城が大ブームになってきた
    日本全国で城が大ブームになってきた
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「刀剣女子」で博物館は大賑わい 外国人は「サムライ」「ニンジャ」に殺到

   松山城(愛媛県松山市)や犬山城(愛知県犬山市)など、江戸時代より前に建設され、現在まで当時の天守閣が残る12の城(現存天守)もすべてトップ20にランクインした。トリップアドバイザーは「天守が現代に残る貴重な城を訪問し、歴史に思いをはせる様子が伝わってくる」としている。

   数年前から続く「歴女」ブームも城人気を押し上げている。歴史ファンといえば「中高年男性」が中心だった時代は過ぎ、最近では若い女性が、歴史的な人物などに興味を持ち、城をはじめとした歴史上の地を訪れるケースが増えている。刀剣を扱ったオンラインゲームをきっかけに、日本刀に関心をもつ「刀剣女子」も増加、名刀を展示する博物館や美術館が女性ファンでにぎわったことも今春、話題になった。

   さらに、城ブームを盛り上げているのが外国人観光客だ。「サムライ」や「ニンジャ」の雰囲気を生で味わいたいためと見られ、熊本城をはじめ、全国各地の城は中国人や韓国人、欧米人でにぎわっている。姫路城などでは看板を外国語表記にするなど、外国人対応の取り組みも急ピッチで進んでいる。

   こうしたブームに乗り、全国の城下町では、城の天守閣を復元しようという動きも始まっている。名古屋市が名古屋城、神奈川県小田原市が小田原城の復元を目指しており、江戸城の天守閣再建に取り組むNPOの活動も本格化している。日本中でお城の建設ラッシュが起きるかもしれない。

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