デザイナー佐野研二郎氏デザインの2020年東京五輪の公式エンブレムが使用中止になったことを受けて、東京五輪の「公式マスコットキャラクター」も同様の危機が訪れるのではないか、と心配の声が挙がっている。
今回の使用中止はネットユーザーの追跡と調査が大きな影響を与えたとされているが、公式キャラクターについても同じような騒ぎが起きても不思議はない。とりわけ日本は「キャラクター大国」といわれるほど無数のキャラが存在し、何かに似ている可能性は高いのだ。
「視覚的にデザインは分かりやすいから、獲物を探している人たちは騒ぎやすい」
2015年9月6日放送のフジテレビ系情報番組「ワイドナショー」では、ネットユーザーが佐野氏のパクリ疑惑を追及し、バッシングを行って白紙撤回に導いた、などといった内容を放送した。コメンテーターとして出演した芥川賞作家の羽田圭介さん(29)は、
「視覚的にデザインは分かりやすいから、獲物を探している人たち(ネット民)は騒ぎやすい。騒ぎやすいから騒いでいるのかな」
と説明した。パクリかそうでないかの境界がはっきりしないため、パクリでないとしてもネットで疑惑として騒がれる可能性はある。
盗作ではなくても何かに似てしまう可能性がある
これから発表されるのは公式マスコットキャラクター、公式ユニフォーム、公式テーマソング、公式ポスターなどだが、羽田さんが言う「獲物」にされる筆頭はキャラクターなのではないか、などと囁かれている。
日本はキャラクター大国で、アニメやゲーム、ご当地ゆるキャラなど数えきれないほど存在する。盗作ではなくても何かに似てしまう可能性があり、そこに攻撃が仕掛けられるのではないか、というのだ。
「どうせまたネット民が大騒ぎすんだろ。よかったなネット民」
「誰のどんな作品が選ばれても批判されるのは確実」
「平凡なデザインだったら。容易に類似キャラが見つかって、お前らに盗作だって言われる」
などといった書き込みが掲示板に出ている。騒ぎが大きくなればまた、「一般国民の理解を得られなくなった」となる可能性は否定できないというのだ。いっそのこと、既存のキャラを使えばいいといった意見が出て、ネットで盛り上がりを見せている。