「安倍首相は助けてもらったので、辞めさせられない」
責任逃れに終始する森喜朗氏について、ネット上でも、「はぁ?どの口がそういってんだ」「なんという他人事...」「勘違いも甚だしい」と批判が出ている。これまでの経緯から、森氏は辞任すべきだとの声も多い。
政府や与党の中からも、森氏の責任を問う声が出ているとも一部で報じられている。とはいえ、安倍首相が森派出身で、森氏を政治的な師と仰いでいることもあってか、森氏の辞任を求めるまでにはいっていない模様だ。
自民党の事情に詳しい政界関係者は、次のように解説する。
「安倍首相は、安保法案で追い込まれて、衆院で可決された7月16日に森さんに会いに行ったんです。このままでは支持率が下がってまずい状況になると、森さんに頭を下げたと聞いています。森さんもそれで新国立競技場の白紙撤回に応じて、例の生ガキ発言でとぼけたわけですよ。それは、森さんならではの批判をかわすテクニックですね。安倍首相は、森さんに助けてもらった形になるので、大会組織委の会長を辞めさせられないわけです」
もし森氏が責任を取って辞めたら、自分の責任を問われかねないことも安倍首相は懸念しているという。しかし、この政界関係者は、こうも指摘する。
「責任の所在は、やはり大会のトップである森さんにあり、辞めるべきだと思います。同じ人が続けるなら、また同じ問題が出てきますよ。五輪が近くなればなるほど、よほどの失態がないとトップを変えることはできません。今なら、責任を取って辞めることができるので、まだ間に合います。国民の思い入れが強い五輪なのに、ミソがついたままでは応援する気にもならないのでは。そう考えると、今がすっきりするチャンスと言えるかもしれないですね」