日経ビジネスが東芝社員に異例の呼びかけ 内部ガタガタ、東芝新たな「内部告発」に慄く

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「日経がここまでやるか!?」と・・・

   そもそも、東芝の「不適切会計」は2015年1月に証券取引等監視委員会への内部告発があったことがきっかけとされる。当初は佐々木紀夫社長の時代に手がけていたインフラ関連事業の不正会計が指摘されていたが、その後の調査で半導体やパソコン部門などにも不正が見つかった。同社によると、内部通報は第三者委員会の調査がはじまった15年5月以降に増えたというが、それだけ不適切会計が社内にまん延していたとも受けとれる。

   また、第三者委員会の調査報告書では、上司に逆らえない企業風土を問題視していた。おそらくは、これまでも不適切会計に異を唱える社員はいたのだろう。続々と明るみになる不適切会計に、「いまそこ膿を出しきってしまおう」と告発に踏み切った社員がいたとしてもおかしくない。

   そうしたなか、日経ビジネス(2015年8月31日号)は「社員が本誌に決死の告発 東芝 腐食の原点」の特集を組んだ。記事では東芝グループの社員から日経BP社に宛てた、パワハラなどを含む内部告発が紹介され、特集の最後には東芝グループの社員に向けて「守るべきは会社か正義か」と内部告発を呼びかけた。

   この特集記事にもコメントを寄せている、企業の不祥事問題に詳しい山口利昭弁護士は9月1日付のBLOGOSで、「日経新聞が内部告発を奨励する記事を掲載するのは本当に異例ではないでしょうか」と記し、「『日経がここまでやるか!?』と思っている」と漏らしている。

   なにしろ、東芝グループは国内外に806社(14年3月31日現在)もの関連子会社を抱えている。東芝は、「その後(8月31日以降)に新たに見つかった案件(内部通報)はありません」と話しているが、こうした呼びかけに促されて、不適切会計に関する内部通報がまだまだ出てくることは十分考えられる。

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