政府は2015年9月5日、東京電力福島第一原発でほぼ全住民が避難している福島県楢葉町について、避難指示を解除した。避難指示の解除は田村市と川内村の一部に続く3例目で、全域避難した県内7町村では初めて。政府は17年3月までに福島第一原発がある双葉町や大熊町などの「帰還困難区域」を除き、県内の避難指示を順次解除する方針だ。
福島第一原発の20キロ圏内にある楢葉町では住民の大部分が11年3月12日に町外へ避難した。政府は当初、町を「警戒区域」に指定して原則立ち入りを禁じていたが、15年4月には避難指示解除に向けて住民が自宅に滞在できる「準備宿泊」を認めた。
しかし、「準備宿泊」を登録したのは全住民の1割強に留まるとされている。