佐野氏デザイン、疑惑の数は金メダル級? 今度は多摩美大「広告」、事務所は「事実無根」

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   2020年東京五輪の公式エンブレムが取り下げられても、インターネット上は依然、デザインを担当した佐野研二郎氏(43)の話題で持ちきりになっている。

   氏の作品を巡っては、デザインの類似や盗作の可能性がネット上を中心に次々と指摘されてきたが、今度は自身の母校でもあり、現在教授を務めている多摩美術大学(東京都世田谷区)の広告作品にも「パクリ疑惑」が浮上してしまった。

  • 8月5日会見時の佐野研二郎氏(写真:田村翔/アフロスポーツ)
    8月5日会見時の佐野研二郎氏(写真:田村翔/アフロスポーツ)
  • 8月5日会見時の佐野研二郎氏(写真:田村翔/アフロスポーツ)

「元画像」持ち主、そろって「使用依頼きていない」

   疑惑が持たれているのは、佐野氏が手がけてきた多摩美大の雑誌広告シリーズ「MADE BY HANDS.」の作品だ。大学公式サイトによると、デザインは、佐野氏が代表を務める事務所「MR_DESIGN」で働く14年同大卒の女性デザイナーが担当。佐野氏はシリーズのアートディレクターを務めている。

   これまでにニューヨークADC金賞をはじめ、さまざまな広告賞を受賞しているのだが、ネット上では約100作品ある中の2作品について、2015年8月末ごろから「画像を無断流用しているのではないか」との声が相次ぐようになった。

   1つめは、犬の手影絵を使用した作品。ネットでは、この影絵の部分が2010年に個人ブログに掲載された写真と酷似しているとの指摘がなされている。ブログの写真は手影絵を作る手の方を写したもので、両者を重ね合わせると形がぴったりはまるというのだ。

   2つめはメガネを使用した作品で、2012年にアイウエア情報サイト「GLAFAS」が掲載した私物メガネ写真を一部加工して盗用した可能性があると指摘されている。メガネ自体は「Zoff」で販売されている一般的な商品なのだが、こちらも画像が重なるという。

   もちろん実際に使用していたとしても、了承を取っていれば問題はない。だが前出のブログ主は9月3日、読者からの質問に対して「使用許諾を取られた覚えはないです」と回答している。「GLAFAS」運営者も同様で、「現在(8月31日)までに多摩美術大学および佐野研二郎氏、デザイナー香取有美氏からの連絡は来ておりません」とコメントしている。

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