北陸新幹線、大阪までの延伸ルートはどうなる 利害関係ややこしく2年以内に結論出るのか

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   北陸新幹線が2015年3月、長野―金沢間で延伸開業して半年がたつ。「平日の空席が目立つ」との指摘もあるが、金沢など北陸の観光産業はにぎわっており、効果はあったようだ。そんな中、与党内で「大阪までの延伸ルートをどうするか」の議論が本格化し、2年以内に結論を出すという。関係者の利害が錯綜しており、うまくまとまるのか。

   自民、公明両党の「整備新幹線建設推進プロジェクトチーム」(座長、稲田知美自民党政調会長)の下部組織である「敦賀―大阪ルートの検討委員会」の初会合が8月6日に開かれ、現在ある3ルート案から1つを選ぶ議論を開始した。

  • 延伸ルートの選択、簡単には答えが出そうにない
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金沢以西については福井県南部の敦賀までの工事が進行中

   検討委には北陸、関西が地元の自民7人、公明3人の国会議員が参加、委員長には自民党の高木毅衆院議員(福井2区選出)が就いた。高木委員長は会合終了後、結論を出す時期について「1年以上かかる。2年以上かけてはいけない」と述べた。来夏にルートを決定したいとの考えを表明したものだ。

   まず、北陸新幹線は、金沢以西については福井県南部の敦賀までの工事が進められている。この金沢―敦賀間の開業は従来計画より3年前倒しして2022年度とすることを、15年1月に政府・与党が正式決定した。これには北海道新幹線の札幌延伸5年前倒し(2030年度開業)と合わせて計約5400億円の財源が必要とされたが、「借金の金利を安めに見直す」などの裏技を駆使してメドをつけた。

   ここへきてさらに、金沢―敦賀の中間にあたる福井県北部の福井までの開業を2年前倒しし、東京五輪が開催される2020年度に金沢―福井間を先行開業(金沢―敦賀間は2段階に分けて開業)することが与党内で真剣に検討され、安倍晋三首相も前向き――という状況だ。

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