不登校を助長するとの批判もあるが...
ツイートは不登校を助長するのではないかという意見については、鎌倉市教委内部の話し合いでは出なかったと、図書館長は言う。
ただ、図書館に寄せられている数十件の意見には、「図書館に来た子へのフォローは考えているのか」という批判も寄せられた。つまり、子供をほったらかしにすれば、不登校助長につながるという指摘だ。
公益社団法人「日本図書館協会」による「図書館の自由に関する宣言」(1979年改訂)では、第3条に「図書館は利用者の秘密を守る」とうたわれている。鎌倉市図書館でも、この精神を尊んでおり、小中学生が平日昼間に図書館にいても、声を掛けたり、学校に通報したりはしないという。
司書のツイートで、「一日いても誰も何も言わないよ」とあるのはそのためだ。
とはいえ、不登校助長につながるという批判もあることで、館長は、こう悩みを打ち明ける。
「利用者の秘密を守るのは大原則です。私どもは、専門的な機関でもありませんので、子供たちのフォローは十分にできません。しかし、子供たちを気にしていないわけではなく、見守ってはいるのです。これから先は、どうしたらよいのか、対応を考えないといけないかもしれないですね」
もっとも、自殺を選ぶぐらいなら学校に行くべきではないし、子供たちにとっては、学校だけがすべてでもない。本の世界に浸ることで何かに目覚め、そこから新しい人生が開ける可能性だってある。これを機会に、図書館のあり方などが議論になることもありそうだ。