「足は飾りではなかった! 偉い人に聞かせたい(笑)」
そして、実際にガンダムは作れるのか、といった議論が白熱する。もちろん現状では無理な話なのだが、ネックになるのはここでも足だった。ガンダムは全長18メートル、重量が43.4トンの設定で、科学技術振興機構のホームページ「SciencePortal」の「からくり人形とロボット」のコーナーに08年1月に千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター所長の古田貴之さんが寄稿したレポートがある。それによれば制作費、材料費で800億円弱かけても空も飛べない、人間も乗れない、時速8キロくらいしかで歩くだけのものが出来上がる。ガンダムとは呼べない形になるらしい。
体重を支えるため足を太くしなければならないからだ。他の専門家の意見もあって、足は戦車のようなものでなければ動くことができない、などというもので、ファンをがっかりさせていた。そうした中で、油井さんの宇宙空間でのロボットには足が必要というツイートにガンダムファンは熱狂し、
「足は飾りではなかった! 偉い人に聞かせたい(笑)」
「無駄なエネルギーを使わず効率よく移動するには頭も手足も必要なんですね」
「なんと!そんな発見があるのですか! ガンダムのアンバックシステムを連想しました。 やはり現場に出て手足・体を使う人の意見は重みがあります」
「その昔、ガンダムが何故人型なのかの理由として解説していたムック本がありました。手脚を動かす反動による姿勢制御、そのままでした」
などといった大量のリプライが寄せられた。また油井さんはこの日、
「人間の身体や脳は、宇宙で生活して初めて最大限の能力を発揮するようになるのかな?という事。より多くの方々が宇宙で生活するようになった時、地球上の常識にとらわれない人達の新たなアイディアで、人類は更に躍進を遂げると信じるようになりました」
とも呟いている。これもガンダムに出て来る「ニュータイプ」(宇宙に出て特別な感覚・能力を持つようになった人類)の事を指していると解釈し、
「油井さんはガンダムオタクではないのか?」
といった感想を漏らす人もいる。