深夜に出歩く子供、親の責任は 大阪中1殺害事件でネット論議

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   大阪の中学生殺害事件は、少年少女が深夜や未明に出歩いていたことが犯人に狙われるきっかけにもなった。ネット上では、その責任がどこにあるのかなどを巡って議論になっている。

   大阪府警に逮捕された山田浩二容疑者(45)は、2015年8月13日早朝に寝屋川市駅前で被害者の2人を自らの軽ワゴン車で連れ去ったとみられている。

  •  親の責任はどこまで?(写真はイメージ)
    親の責任はどこまで?(写真はイメージ)
  •  親の責任はどこまで?(写真はイメージ)

元横浜市長「保護者への罰則も考えるべき」

   その日の夜に、寝屋川市立中学1年の平田奈津美さん(13)の遺体を遺棄した疑いが持たれており、同級生の星野凌斗さん(12)も21日、山田容疑者が立ち寄った竹林で遺体となって見つかった。2人とも、手足や顔に粘着テープが巻かれていた。

   山田容疑者は、過去にも同様な手口の犯行に手を染めていたことが話題になっている。2002年3月、同じ寝屋川市駅前で少年2人に道を尋ね、2人を車に乗せると、手錠をかけて両手足を粘着テープで縛り上げ、4時間にもわたって監禁した。その3週間後には、同様に少年を車に監禁する事件も起こしていた。

   街中では、不審者に十分注意しなければ、少年少女がこんな犯罪に巻き込まれる恐れもあるわけだ。

   平田さんは、家族との関係に悩んでおり、友達と外泊を繰り返していたと報じられている。星野さんも平田さんと一緒に夜通し駅前のベンチで過ごすことがあった。それでも、注意する大人はいなかったという。

   元横浜市長の中田宏さんは、この事件についてブログで触れ、「皆で考えましょう。子供の深夜外出、親の責任」と訴えた。

   中田さんは、市長時代の03年、青少年の深夜外出について保護者への罰則規定を青少年保護育成条例に盛り込むよう提唱したことがある。

ネットでは、危険な前科者対策を求める声

   首都圏の条例では、23時から翌4時までの深夜に青少年の外出を制限しているが、保護者への努力規定に留まっている。ブログによると、警察が深夜に子供を保護したところ、親は、子供が悪いことをしていないなら放っておいてほしいと言うようなケースが多かったという。中田宏さんは、これでは親としての責任を放棄しているとして、この機会に考えてみるべきだとしている。

   ブロガーの大西宏さんも、子供の深夜外出を許すのは親や社会の保護責任放棄だとして、諸外国のように、「親や社会の保護責任をより明確にする法律を整備する必要があるのでは」とブログで指摘した。

   一方、フリーランス・ライターのみわよしこさんは、ヤフー・ニュースへの投稿で、家に帰らなかったりするのは子供が追い詰められた結果だと理解も示し、児童保護施設だけでは足りないとして、ユースホステルなどに子供たちの居場所を作ることが大事だと強調した。

   ネット上でも、「親の責任も大きい」「罰則も検討するべき」といった意見から、「勝手に外出する子はする」「政治の貧困だな」といった指摘まで様々な声が出ている。

   もっとも、「一番悪いのは犯人。そこを見落としてはならない」「危険な前科者は羅列して顔、名前を保育園、幼稚園、小中学校のプリントで配布して欲しい」などと、犯罪抑止を徹底すべきとの声も多い。

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