増える外国人旅行者、高まる「民泊」ニーズ  日本でも「Airbnb」が急成長

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旅館業は人の命を預かる「せめて営業認可を得てほしい」

   もっとも反発の声もある。Airbnbのような、空き部屋のマッチングサービスがホテルや旅館、民宿などの「シェアを奪う」との見方や、「民泊」が旅行業法違反にあたるとの指摘がそれだ。通常、ホテルや旅館のような宿泊施設の運営には自治体の認可が必要になる。旅館などの宿泊施設は旅館業法の定めに従い、たとえば部屋数や防災・防火設備、防犯体制などの要件が課せられている。

   また、賃借しているマンションなどの空き部屋を提供する場合には、「転貸」などの契約上の禁止事項に該当する可能性もある。

   これらに違反しているのではないかというのだ。

   Airbnbは営業許可の取得をホスト側に委ねており、「宿泊」についてはホスト側の自己責任としている。

   旅館業者らの旅館業法違反などの指摘について、Airbnbは「ホストは自宅を時折貸している一般の地域住民の方々です。ホストへは法律や規則にそってリスティングをしていただくようお知らせしていますが、既存のルールが自宅を時折貸し出している方々に当てはまるのかは不明確です」という。そのうえで、「日本でもホームシェアリングに関する時代の流れにあった、現代的かつ一般の方々にもわかりやすいルールづくりに対する働きかけを行っていきたいと考えております」と説明する。

   日本では、政府が国家戦略特区構想の一つとして旅館業法の特例を設けている。特区に指定された自治体が条例を制定すれば、空き部屋を宿泊施設に転用できるものの、「空き部屋マッチング」のようなホームシェアについては、今のところ明確な規定がないようなのだ。

   一方、旅館やホテル組合の全国組織である全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)は「(民泊について)反対しているわけではありません」という。

   ただ、「旅館業は人の命を預かる仕事です。安心・安全を第一に考え、防災・防火、防犯などに必要な設備を整え、運営しています。各家庭(ホスト)で営業認可を得ていることは聞いたことがありません。せめて認可を得てもらいたいです」と、注文をつける。

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