「もう一度マウンドへ」平成の怪物・松坂の決断 答えは来年「春のセンバツ」の時期に

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日本の野球ファンのヒーロー

   多くのファンが松坂の日本復帰を歓迎した。

   昨年12月、ソフトバンクと「3年、12億円」(推定)で契約。だれもが背番号18の勇姿を想像した。高額条件から、投げられない状態が続くなど、球団もファンも予測しなかったはずだ。

   ところが、開幕直前にインフルエンザにかかり、4月に右肩痛を再発、5月に二軍戦で投げた後、変調を訴えて治療に。そして今回の手術である。

   大リーグ時代にトミー・ジョン手術(11年6月)を受けた。それで回復したはずだった。しかし、実際は平均球威が145キロ程度に落ちていたという。この球威ではメジャーで生きるには厳しい。

   レッドソックスが14年限りで契約延長をしなかったのは、以前の松坂には戻れない、と判断したからだった。その後、メッツ入りした松坂の投球を見れば、理解できる。

   日本のファンにとって松坂はヒーローである。「松坂世代」という言葉があるように、その時代の象徴的存在だ。

   おりしも松坂が手術を受けた時期は、夏の甲子園大会の終盤。今年は100回大会のイベントもあり、その中で横浜高のエース松坂が春夏連覇した映像や思い出話が何度も取り上げられた。

   「甲子園の申し子」といっていい松坂がその大会の真っ最中に投手生命に関わる手術を受け、現役続行にかけるのだから、なんともいえない気持ちになる人々は多いだろう。

   復帰は来年春になる。そこで復活となるのか。春のセンバツ大会のころに答えがでるだろう。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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