入浴しようとしたら、見知らぬ全裸の男性が倒れていた――。東京都板橋区の住宅内の浴室で死亡した男性が見つかったが、住人と面識がなく、いったい何があったのかとネットで話題を集めた。
自殺か他殺かとあれこれ事件を推理したり、自分ならトラウマになるとおびえたり、さまざまな反応が書き込まれた。その後、警視庁の調べで、倒れていたのは埼玉県に住む男性と分かった。しかし死因や侵入の経緯など、いまだ明らかになっていないことは多い。
「こんなことが現実に起きるのか」「ミステリアスすぎだろ」
2015年8月18日21時過ぎ、板橋区の一戸建てに住む人から、「浴室に男性が倒れている」と110番通報があった。その後、20~40代とみられるこの男性は死亡が確認された。しかし目立った外傷はなく、死因も分からなかった。住人とは面識がないため、警察は身元や侵入の経緯を捜査した。
翌19日フジテレビでこの件が報じられると、ネットで「こんなことが現実に起きるのか」「ミステリアスすぎだろ」などと話題を集めた。自殺か他殺か、それとも何らかの事故死かと推理する人や、自分が住人だったらトラウマになる、と不思議な事件に恐怖した人も多い。
男性は統合失調症の治療中だった
その後の捜査で事件について少しずつ明らかになってきた。警視庁によると、亡くなっていたのは埼玉県志木市に住む36歳の男性。報道によれば、脱衣所に畳まれていた衣類に書かれていた名前から身元が特定できたようだ。
また、この男性は統合失調症の治療中だったという。17日に埼玉県内で家族と買い物中、行方不明になり、捜索願が出されていた。
ただ、依然として不明な点はある。男性に目立った外傷がなく、死因は分かっていないのだ。また靴は玄関に脱いであり、いつ、どうやって家の中に侵入したかなど経緯も明らかになっていない。警察による捜査は引き続き行われている。