2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーの劇場ロゴに似ているとして、劇場やデザイナーが提訴を起こした問題で、大会組織委員会は2015年8月17日、「我々の詳細な説明に耳を傾けようともせず、提訴する道を選んだ態度は受け入れがたい」などと非難する声明を発表した。複数メディアが報じた。
劇場ロゴをデザインしたオリビエ・ドビ氏らは14日、大会エンブレムが著作権を侵害しているとして、国際オリンピック委員会(IOC)に対しエンブレムの使用差し止めなどを求める訴訟を起こしたと発表した。
組織委は17日、公式エンブレムは「独自の創作行為に基づく完全にオリジナルな作品」だとした上で、「東京大会の価値やメッセージを包含し、1964年の東京大会のエンブレムとの結びつきも示した作品である」などとコメント。これまでどおり、権利侵害はないとの立場を示した。
なお、エンブレムをデザインした佐野研二郎氏は14日、自身の事務所が手がけたキャンペーン商品に他の作品を模倣したものがあったとして謝罪。エンブレムについては「模倣は一切ない」と断言しているが、インターネット上を中心に波紋が広がっている。