男性アルバイトの腹部などを蹴って死亡させたとして、勤務先の女社長が2015年8月17日、愛知県警東海署に傷害の疑いで逮捕された。男性の頭や顔などを繰り返し10数回蹴った理由は「勤務態度が悪い」というものだった。
この数か月、口論やいざこざを原因に女が男性を殺害するという事件が相次いでいる。
頭や顔、腹部を10数回蹴る
愛知県警によると、傷害の疑いで逮捕されたのは魚の卸売業を経営する武藤美幸容疑者(47)。アルバイトの男性、増元春彦さん(23)を 8月16日深夜に呼び出し、駐車場の車内で頭や顔、腹部などを複数回蹴った疑い。
翌17日3時ごろ増元さんの容体が悪化すると、武藤容疑者は119番に通報。増元さんは搬送された病院で約2時間後に死亡した。
事件当時の車内のくわしい様子は分かっていないが、各紙によると、武藤容疑者は増元さんを8月16日深夜から数時間にわたって「勤務態度が悪い」などと注意を行っていたようだ。
職場で普段2人がどんな関係だったかなど背景は分からないが、「勤務態度が悪い」というだけで何度も頭や顔を蹴ったのであれば、身勝手で短絡的な犯行だ。
口論から殺害に発展するケースが多い
この数か月、口論やちょっとしたいざこざを理由に男性が女に殺害される事件が続いている。
8月には岡山県高梁市で「夫の生活態度を注意したら暴力を振るわれた」として、85歳の女が86歳の夫の頭を棒のようなもので数回殴って殺害したとして逮捕された。
そのほか5月に京都市で別れ話から口論となり、交際相手の男性の首を包丁で刺して殺害したとして無職の29歳女が逮捕。同月、北海道旭川市ではアパートの1室で18歳少女が31歳男性と口論になったため、首をしめて殺害したと自ら通報し、事情聴取を受けた事件などもあった。