村上ファンド復活、電子部品商社に村上氏ら社外取締役選任を提案 取締役会など反対、21日の臨時株主総会に注目

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かつての主要メンバーが集結

   かつて村上ファンドは阪神電気鉄道の筆頭株主となり、ファンドが推薦する9人を取締役に選任するよう求めたり、プロ野球の阪神タイガースの上場などを要求。混乱の末、阪神のライバルだった阪急ホールディングスが「ホワイトナイト」として2006年に阪神電鉄株の公開買い付け(TOB)を行って救済し、村上ファンドもこのTOBに応じて阪神株を売り抜け、阪急と阪神は経営統合することになった。その直後、村上氏はライブドアのニッポン放送株取得をめぐるインサイダー取引(証券取引法違反)の疑いで東京地検特捜部に逮捕され、有罪が確定した。

   その後、村上氏はシンガポールを拠点に投資家として活動を再開。長女の野村絢氏が代表を務めるC&Iらと行動を共にしている。かつての村上ファンドは、当時の日銀総裁はじめ多数の投資家から資金を集めていたが、C&Iは「基本的には村上家の自己資金のみの投資だ。レバレッジをかけるため、証券会社から株式を担保にした株券担保融資を受けることはある」と説明している。

   村上氏は「村上ファンド時代に私がやっていたことは、当時の日本では激しすぎるという批判があったことも事実だが、私が主張してきたことは今でも正しいものだったと自負している」とコメント。株主の最大利益を追求する姿勢を崩していない。

   村上氏とC&Iらは、東証1部上場のゴルフ場運営・管理会社、アコーディア・ゴルフの株も買い進め、7月15日現在、19.47%の株式を保有。共同保有者には、かつて村上ファンドで村上氏の秘書役として活躍した三浦恵美氏も名を連ねている。三浦氏は村上氏と同じくシンガポール在住で、現在は世界的な租税回避地として有名な英国領ヴァージン諸島に投資会社を設立している。このほか、C&Iや南青山不動産の実務は、村上ファンドの幹部だった池田龍哉氏が取り仕切っており、長女をトップに村上ファンドの主要メンバーが集結した形だ。

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