コラージュ作品とされ、盗用と言えないのではないかとの意見も
さらに、このジャケットでは、「A」「L」「P」の字内も、ドイツの生物学者エルンスト・ヘッケルさんが描いた生物画に酷似したイソギンチャクなどのデザインが見られた。ただ、100年ほども前の生物画なので、著作権は発生しないともみられる。
ネット上では、さらに「盗用」疑惑の指摘が続き、Mr.Childrenが08年12月に発売したアルバム「SUPERMARKET FANTASY」のCDやDVDのジャケットデザインが、フランスの写真家デニス・ダーザク氏の作品に構図がよく似ているのではないか、というのだ。ショーン・エリス監督のイギリス映画「フローズン・タイム」のポスターのオマージュになっているとの声もあった。
このほか、森本千絵氏が14年に服飾デザイナーの丸山敬太氏のためにデザインした「丸山景観」の作品に出てくるシロフクロウは、ドイツの写真家Tanja Askani氏の作品を反転させて描いたのではないかとも言われている。
ただ、いずれも、著作権を侵害しているかどうかははっきりしていない。
また、ネット上では、デザイン業界はどうなっているのかと疑問や批判が相次ぐ一方で、松任谷由実さんのアルバムなどはコラージュ作品とされていることから、盗用とは言えないのではないかとの意見も出ている。
森本さんが代表をしている「goen°(ゴエン)」では、取材に対し、「お盆休みで担当者がおらず、詳しいことは分かりません」とスタッフの1人が応じた。松任谷由実さんのアルバムを出しているユニバーサルミュージックやMr.Childrenのアルバムを出しているトイズファクトリーでは、それぞれ「その件については、弊社の方では存じていません」「森本さんにデザインしていただいたのは事実ですが、それ以上はお答えできないです」と取材に答えた。