10年以上前のExcel本や「公認会計士受験本」・・・ 武雄市図書館はTSUTAYAの「在庫処分」なのか

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「図書の単価が高い点、気になる」との指摘も

   たしかに資料をみると、「仕事に使えるExcelの便利ワザがマスターできる本」は「Excel2003/2002/2000対応」と、いま役に立つとは思えない。「あと6年使う! XPパソコン快適化大作戦」も発売は2008年。市場のトレンドを予測する「2009年の狙い目株」「海外金融商品全ガイド 2001」なんていう本もある。

   ツイッターの書き込みなど、インターネットでは、

「いくらなんでもこれはひどすぎ。在庫処分だわ。佐賀で埼玉のラーメン屋マップってwww」
「『公認会計士第2次試験 2001』(2001年2月発売)をおととし買ったの??」
「10年以上前のExcel本とか20年前のプログラム本とか、役立たずのゴミを税金で買ったのか? これって、どうみても税金泥棒だろ」
「まさに本を飾りとしか思っていない、CCCの図書館に対する考え方が具現化した選書だと思います」
「よくわからんけどTSUTAYAが運営してくれる代わりに言いなりってこと?」

といった、武雄市やCCCへの批判的な声が寄せられている。

   BLOGOS(2015年8月9日付)では、ヤフーのID本部長で国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員の楠正憲氏が武雄市図書館の蔵書リストをみて、「どんなに間抜けな資料選定をやったら、こんな下品なリストができるのだろうか?」と非難。「どこぞの新古書店の不良在庫を押し付けられているにしては図書の単価が高い点も気にかかる」とも指摘している。

   「在庫処分」を疑われる事態に、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は「とても残念に思っています。(ツイッターなどには)さまざまなコメントが寄せられており、その一つひとつにお答えすることはできませんが、真摯に受けとめています」と話す。 そのうえで、「『新古書店から蔵書を仕入れる』とは、幅広い本をそろえることを意識した発言で、在庫を入れるということではありません。(古書は)『この本がいる』ということで仕入れていますし、在庫ではありません」と、きっぱりと否定する。

   一方、武雄市教育委員会は「通常、選書は司書などがあたっています。当時はリニューアルに伴って書籍などを入れ替えましたが、選書についても準備作業の段階から(司書などと)連携して進めていたので、(CCC側も)図書館の選書基準は十分に考慮していただいていると考えています」と、説明している。

   仮に要望があったとしても、役に立ちそうにない「古書」をなぜ購入したのか、その疑問は解けないままだ。

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