2013年4月にリニューアルオープンした佐賀県・武雄市図書館の蔵書が「ひどい」と話題になっている。
「蔦屋書店」やコーヒーチェーンのスターバックスが併設される、おしゃれな図書館として評判だが、運営は本や、CDやDVDレンタルの「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に武雄市が委託している。
「新古書店の在庫をそのまま持ってきたからじゃないか・・・」
佐賀県の武雄市図書館・歴史資料館は、樋渡啓祐・前武雄市長(45)肝煎りの「民間活力」を生かした図書館として注目を集めた。2013年4月のオープンから6か月間の来館者数が51万9000人と、1年間の来館者数の約2倍を記録。また、図書貸出冊数も30万冊と2倍近くに達した。館内では、コーヒーを片手に読書やおしゃべりに興じる人でにぎわった。
ただ、地域活性化への期待が高まる一方で、当初から膨大な個人情報や蔵書の管理などを懸念する声もあった。
じつは武雄市図書館では2014年4月にも、リニューアルオープンする際に本やDVDなどの合計8760点を除籍、廃棄処分していたことが発覚した。廃棄DVDに、ハリーポッターシリーズや、「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」といった宮崎駿監督作品、「タイタニック」「羊たちの沈黙」など有償でレンタルできる人気作品が含まれていたことから、「どうして...」と首を傾げる人が少なくなかった。
なかには、館内にDVDのレンタルコーナーを構える「TSTAYAへの便宜を図る意図があったのでは」と、勘繰る向きがあったほどだ。
そんな武雄市図書館で購入された本が、今度は「TSUTAYAの在庫処分になっている」と、インターネットで酷評されている。きっかけは2015年8月5日付のツイッターに、「武雄市教育委員会H270713武市教生第66号初期蔵書入れ替え費で購入された資料一覧」とされる資料が公開されたためだ。図書館がリニューアルオープンする際に購入された本のリストのようだ。
ツイッターには、
「図書館はゴミ捨て場ではありません。どうしてこんなひどいことになっているかと言うと、新古書店の在庫をそのまま持ってきたからじゃないかと思うんです。CCC担当者も『新古書店から蔵書を仕入れる』と講演で発表していましたし。しかし、図書館の蔵書としてこれではひどいと思うのです」
と記してある。