「『戦争に行きたくない』ので(安保関連法案には)反対」と主張することは、「自分中心の利己的な考え」――。自民党の武藤貴也衆院議員(36)がツイッターに投稿した、この言葉に維新の党の最高顧問で大阪市長の橋下徹氏(46)が噛みついた。
武藤議員のツイッターには多くの批判が殺到しているが、橋下氏の「参戦」には「お前が言うな!」といわんばかりだ。
「戦争したくないなら国会周辺ではなく領海侵犯を繰り返す中国大使館前やミサイル実験を繰り返す朝鮮総連前で反戦の訴えをすべきだ」
大学生らでつくる「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)は、安全保障関連法案に反対するデモを、毎週金曜日に国会前で開催している。安倍政権が安保関連法案の成立を強硬に目指していることに、「戦争法案を止める!」と呼びかけている。
こうしたSEALDsの活動に、自民党の武藤貴也議員は「彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」と指摘。さらに、「『戦争嫌だから法案成立を阻止する』と主張するが、戦争したくないなら国会周辺ではなく領海侵犯を繰り返す中国大使館前やミサイル実験を繰り返す朝鮮総連前で反戦の訴えをすべきだ。法案を阻止しても、国会前で叫んでも、中国や北朝鮮の行動は変えられない」と、2015年7月30日付で自身のツイッターに書き込んでいた。
武藤氏の主張は自発的に戦争に行く姿勢を求めたとも受けとめられ、インターネットには、
「この議員おかしい。『戦争に行きたくない』って、人間なら当たり前」
「あんたひとりで戦争に行け!」
といった批判が相次いだ。
「貴方も、モチロンご一緒するんでしょう??」
橋下徹・大阪市長も、ツイッター(2015年8月3日付)で「国会統制の酷さの正体が出てきた。そんなに威勢の良いことを言うなら、お前がまず行け。国会議員を人身御供で前線に送り出すことを本気で考える必要あり。こいつの防衛出動の承認だけは絶対に嫌だ」と書き込んだ。
ツイッターには、
「ホントに、『戦争を未然に防ぐ』法案を思案中なのに、なんで戦争する話がでてくんの。自衛じゃなくて、徴兵の話にすげ替えているのは、バカも自民党に多いんですねぇ。根本的に幼稚で情けないです」
「こんな考えしかない自民党員が多すぎます。次の選挙で日本の世直しを実行しなければ後がありません」
といった橋下氏や維新の党に期待を寄せる声にまじって、
「貴方も、モチロンご一緒するんでしょう??」
「議決権の行使をしなかった維新の態度を最高顧問としてどう思ってるか答えて下さいよ」
「落ち目になって、求心力も底に尽き、ついに感情的に左翼を煽動するしか能がなくなったのか?」
「戦争の元凶は、橋下さんのように議論なしに対立をつくって民衆を扇動する政治家。自民党との間に対立軸を演出したいのだろうけど橋下さんも同じ穴のムジナです」
と、橋下氏を非難する声も少なくない。