30歳未満の若年層で、世帯年収が300万円未満の割合が1994年から2009年までに、ほぼ倍増したことがわかった。財務省が2015年7月31日、政府税制調査会(首相の諮問機関)に、年齢層ごとの世帯年収が1994年から2009年にどう変化したのかを分析した結果を提示した。若年層の世帯年収が300万円未満の割合は、1994年の9.8%から、2009年の18.7%へとほぼ倍増。若い世代の苦しい生活実態が浮き彫りになった。
総務省の全国消費実態調査をもとに2人以上の世帯について、若年層、壮年層(30~59歳)、高齢者層(夫65歳以上、妻60歳以上)の3区分で変化を調べたところ、若年層は年収300万~400万円の世帯が占める割合が、20.5%から26.7%へと増加。半数近くの世帯が400万円以下となった。その一方で500万円以上の世帯割合は、41.1%から32.2%に低下している。
また、年収300~400万円の若年層(二人以上の世帯)における平均純資産額は177万円で、全体として資産が少ない。