シリア取材に向かったフリージャーナリストの安田純平氏(41)と連絡が取れない状態が1か月以上続いている。
過激派組織に拘束されている可能性も指摘されているが、菅義偉官房長官は2015年7月31日午後の会見で、
「そうした報道があることは承知している。政府としては、ありとあらゆる情報網を関係方面に駆使しながら情報収集に努めている」
「拘束されたことについては、政府として確認していない」
と述べ、現時点で安田氏の所在を把握できていないことを改めて明らかにした。
トルコから親友に電話でシリア入りの計画伝える
安田氏は04年にイラクで武装勢力に拘束された経験があり、解放後もシリアやイラクで取材を続けてきた。その安田氏のツイッターは6月20日に、
「これまでの取材では場所は伏せつつ現場からブログやツイッターで現状を書いていたが、取材への妨害が本当に洒落にならないレベルになってきているので、今後は難しいかなと思っている」
と書き込んだのを最後に更新が途絶えている。CNNが7月16日に安田氏の親友の話として伝えたところによると、6月23日にトルコ滞在中の安田氏から電話があり、シリア入りの計画を聞いたという。
菅官房長官は7月9日午前の会見でも
「邦人ジャーナリストが拘束されているという情報には接していない」
と述べており、この20日間で事態が全く進展していない可能性もある。