「18歳選挙権」、教育現場では困惑も 「政治的中立」とのかねあいに悩む

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文科省は「通知」の見直しへ

   しかし、一部の高校などでは、18歳選挙権の導入を前に、模擬投票などを催し、生徒が政治や選挙に関心を高めるよう、積極的な取り組みも始まっている。もし、学校を「政治的中立」で縛ってしまえば、若者が政治に関心をもつという、せっかくのきっかけを奪ってしまうことになりかねないとの意見もある。

   6月に開かれた衆院政治倫理・公選法改正特別委員会では、委員から「政治的中立が強調され過ぎ、学校で深い政治教育が行われなかったことが若者の政治離れの要因だ」との声が上がった。「学校で、政治や政策決定の仕組みをきちんと教えてこそ、政治への関心が生まれる」(教育関係者)との声は強い。

   旧文部省は1969年、高校生の政治活動を「望ましくない」とする通知を出し、現在までその態勢は続いている。ただ、18歳選挙権を受け、文部科学省はその内容を今秋にも見直す方針だ。

   18、19歳は全国で約240万人に上り、来年夏の参院選から投票が可能となる。彼らが実際に投票という行動に動き出し、その動きが20代、30代と別の若い世代にも広がるか。学校現場の対応にこそかかっているといえる。

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