お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん(35)の小説が芥川賞を受賞し、そのベストセラーぶりが注目される中、又吉さんのほかにも、現在執筆活動を行っている吉本芸人がいることが分かった。
「インパルス」の板倉俊之さん(37)と「天竺鼠」の川原克己さん(35)だ。
板倉さんはすでに三作目の小説執筆
2015年7月22日、お笑いコンビ「オール阪神・巨人」のオール巨人さんがブログで2人の小説執筆について触れた。
「インパルスの板倉君も今、小説を制作中らしいです、そのほか吉本がお前も書いてみ!と言ってるのが天竺鼠の川原君!」
実際、板倉さんは漫画雑誌「月刊ガンダムエース」(角川書店)で小説「機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ」の連載を現在も続けている。また、よしもとクリエイティブ・エージェンシー広報部はJ-CASTニュースの取材に対して、川原さんが自主的に小説を書いているという情報がマネージャーを通じて入ったと明かした。
板倉さんはすでに三作目の小説執筆だが、川原さんは初。出版社など具体的な話はまだ決まっていないが、川原さんは普段から短い創作物語をブログに投稿しており、又吉さんに触発されて小説の執筆を始めたのかもしれない。
芸人のヒット作は、事務所にも利益が
吉本興業は芸人に「書いてみたら」といった後押しはしていないが、出版活動をサポートしている。これまでも、小説「ホームレス中学生」で200万部を超えるヒットを記録したお笑いコンビ「麒麟」の田村裕さん(35)や、クオリティーの高いパラパラ漫画が注目され、作品集も出した鉄拳さん(43)など、本業以外で作品が話題になった吉本芸人は複数いる。
芸人による作品のヒットは、事務所にとってもうれしい話だ。例えばピース又吉さんの場合、書籍の刷り部数は120万部を超え、印税だけで1億5千万円近い収益だとされる。吉本の芸人が小説を書いた場合、印税は吉本興業を通して著者に支払われることになっており、「火花」も印税の半分近くが吉本に入るともいわれる。芸人による作品のヒットが事務所にも大きな利益をもたらすのは間違いない。
又吉さんに続き、これからも吉本芸人の新たな作品出版が話題を呼ぶこともありそうだ。