就活生「シェアハウス」や「サテライトキャンパス」 上京する地方大学生を支援するサービスが人気

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スマホ充電やWi-Fi利用

   これらの東京サテライトキャンパスを利用できない地方の学生向けには、民間の支援サービスが登場している。就活・転職支援のネオキャリア(本社・東京)は、地方から上京した就活生を支援するための「就トモcafe」を2012年5月に東京・新宿に開設。年ごとに知名度を上げ、これまでに延べ約3万人が利用した。1日300円でスマホを充電したりWi-Fiを利用でき、スーツケースなどの荷物も100円で預かってくれる。更衣室を備え、店長がエントリーシートをチェックしたり、書き方のアドバイスもしてくれるという。

   情報量が少ない地方から上京した大学生には好評で、「他大学の仲間と情報交換できるメリットもある」という。地方の大学生はバイトの時間を削って上京するケースが多く、ただでさえ交通費や宿泊費がかさむ。その点、1日300円という価格は破格で、様々な就活支援をビジネスとするネオキャリアならではのサービスともいえる。

   ネオキャリアは新卒・中途採用支援のユニバースクリエイト(本社・福岡市)とともに、全国20の国公私立大学と提携し、東京・新宿で就活生を支援する「セカンドキャンパス」と呼ばれるサービスも行っている。

   地方から上京した学生に「就活シェアハウス」を提供する会社も登場した。「地方のミカタ」というユニークな名前のこのベンチャー企業は、京大院出身の岩本洋樹社長(26)の就活経験から誕生。「私も東京と地元の往復を繰り返し、節約のため夜行バスで往復したり、ネットカフェに宿泊したが、好ましい環境でないと感じた。地方と東京の就活生の格差を埋めなければいけないという思いから、2014年5月に会社を設立した」という。

   共同生活となる就活シェアハウスの利用者からは「住み始めて3週間になるが、この値段でこの立地条件の物件に住めるのは、ここだけだと思う」(沖縄県出身の男子学生)などの声が寄せられている。

   金融、商社など大企業の筆記試験や面接が始まる8月に向け、就職活動のまさにここから本番。大企業の本社が集中する東京を訪れる地方の学生にとって、母校や民間の支援サービスは心強い味方となることだろう。

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