ベンツ絶好調、上半期の国内輸入車販売で16年ぶりトップ 中国では富裕層相手に日本の5倍も売れている

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   2015年上半期(1~6月)の海外メーカーによる輸入車販売台数で、メルセデス・ベンツが16年ぶりに首位に立つ「異変」が起きた。

   輸入車の販売台数と言えばトップはフォルクスワーゲン(VW)の指定席で、年間(1~12月)では2014年までVWが15年連続首位。ベンツがその牙城を崩すのか、今年の後半戦は販売競争が激しくなりそうだ。

  • 今年の後半戦は販売競争が激しくなりそう(画像はベンツのプレスリリース)
    今年の後半戦は販売競争が激しくなりそう(画像はベンツのプレスリリース)
  • 今年の後半戦は販売競争が激しくなりそう(画像はベンツのプレスリリース)

金持ちは円安も消費増税も関係ない

   ベンツの今年上半期は、前年同期比19.1%増の3万2680台に達した。これに対し、VWが同16.5%減とふるわず、2万9666台にとどまった。月別に見てもVWの首位は2月のみで、それ以外はすべてベンツが制した。

   半年で約3000台の差というのは、年間30万台弱の輸入車市場にあって大差と言っていい。株高などの金融市場環境が富裕層の懐を温める状況が続く中、富裕層の象徴であるベンツの販売に恩恵をもたらしているようだ。百貨店で高級時計が売れ続けていることにも符合する。

   円安や1年余り前の消費税増税をものともしないベンツの勢いは、2014年も強かった。2014年1~12月のベンツの販売台数は前年比13.2%増の6万839台で初めて6万台を超えた。7月に7年ぶりに全面改良した「Cクラス」を投入したことなどが、需要を底上げした。

   一方、VWの2014年の販売台数は6万7438台と過去最高を更新したものの、前年比の伸び率は0.2%にとどまった。8月に発売した「ポロ」の新型車は、前方車を検知するミリ波レーダーを搭載し車間距離を自動的に調整するなど新たな安全対策を盛り込み人気を呼んだが、消費増税による駆け込み需要の反動減の影響が重くのしかかった。そうした2014年の傾向が今年に入っても継続しているとも言える。

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