人気キャラクター「ムーミン」のテーマパークが2017年、埼玉県飯能市にオープンすることもあって、あらためてムーミンのストーリー設定にネット上で注目が集まっている。
最も議論となっているのが「裸のムーミンがなぜ水着を付けるのか」だ。普段何も着ていないが、いくつかの作品では「水着姿」を披露している。なぜだろう、と疑問に思う人は少なくないはずだ。日本でムーミンの版権を管理する会社は「あくまで記号的なもので、特に意図はありません」と話す。
ムーミンはもともと「すっぽんぽん」
ムーミンの水着姿はアニメやマンガなど、さまざまな場所で披露されている。各種SNSでも画像が拡散されており、その多くはストライプ柄のパンツをはき、水の中を泳ぐカットだ。
裸という設定は公式サイトに書かれていないものの、日本でムーミンの版権を管理するタトル・モリ エイジェンシー(東京都千代田区)は「原作の段階からムーミンはすっぽんぽんだったようです」と取材に明かす。原作で裸だったことが、ネット上で「なぜ泳ぐときだけ水着なんだ」との疑問を生んでいるようだ。
2015年2月に公開されたアニメ映画「劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス」では、ビキニを着たガールフレンドのフローレンに対し、裸のムーミンが「そんな格好ダメだよ!何も着ていないみたい」と注意する。
同作に声優として出演したお笑いコンビ「さまぁ~ず」の大竹一樹さんも、どうやらこのシーンが気になっていたらしい。2月3日に都内で開かれた試写会で「ムーミンもムーミンの恋人のフローレンも裸で歩いているように見える」と指摘した。ここでも普段は二人とも裸なのに、という疑問らしい。
試写会に顔を見せたグザヴィエ・ピカルド監督は笑いながら「あれはユーモア、ジョークなんだよ」と大竹さんの指摘に答えたが、裸のはずのムーミンが水着姿のフローレンに「何も着ていないみたい」などと注意したのかには触れなかった。
パジャマや水着はあくまで「記号」
前述のタトル・モリ エイジェンシーはムーミンが寝る時にパジャマを着たり、海水浴をする時に水着を付けたりするカットもあるが、あくまで「記号的」なもので、特に意図はないと話す。服を着たカットはファンの間でも以前から「不思議だね、おかしいね」などと語り草になっていたようだ。
そして、「劇場版」でのシーンは、「そうしたファンの様子を見られた監督さんが、遊び心で入れたものだと思います」という。