新国立競技場の建設費用が当初想定の倍近い2520億円まで膨れ上がった問題で、菅義偉官房長官は2015年7月10日午後の定例会見で
「工期に間に合わせなければならない。世界にコンペを行ったわけだから、コンペが終わったものをやり直すのにはどういうペナルティーがあるとか、そういう中で間に合わせなければ。それはやっぱり私は無責任だと思う」
などと述べ、デザインを見直すべきだとする論を批判した。
菅氏は、7月7日の有識者会議で承認されたデザインが、東京五輪・パラリンピックの誘致に成功した「大きな原動力のひとつ」だと主張。
「国民負担ができるだけ生じないように、民間委託など様々なことを考えていく、ここが大事」
などと述べた。
下村博文文科相は、7月10日午前の閣議後会見で、デザインコンペの審査委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏が7月7日の有識者会議を欠席したことを問題視。安藤氏は何らかの形で発言すべきだとの考えを示した。デザイン選定の経緯についても検証を求めた。