中東呼吸器症候群(MERS)の感染者がいない国に他国から感染者が入国した場合、2次感染が起きる確率は22.7%との研究結果を東京大の西浦博准教授らがまとめ、2015年7月10日付の欧州科学誌に発表した。
報道によると、西浦准教授らのチームは世界保健機関などが1日までに発表した発生国の感染事例を分析し、1人の患者が平均で何人に感染を広げるかを示す指標を0.75と算出した。これをもとに、2次感染以上の発生確率を統計的に計算。2次感染が起きる確率は22.7%、3次感染は10.5%、4次感染は6.1%、5次感染は3.9%と推計した。
MERSは感染力が比較的弱いとされているが、集団発生が続く韓国では一部の患者から複数に感染する例があった。