iPhone(アイフォーン)の次期機種をめぐる報道が米国で活発化してきた。過去の数機種はいずれも9月に発表・発売されてきたことから、次期機種も「そろそろ」だという訳だ。
各種報道を総合すると、外見や画面のサイズに大きな変化はなく、処理速度が上がる点が目玉になるようだ。総じて「小幅刷新」だと言って良さそうだ。だが、熱心なiPhone利用者の買替え需要は旺盛だとみているようで、初回出荷台数は現行機種よりも1割以上も増えると報じられている。
幅や厚さ、画面サイズは現行機種と同じ?
現時点での最新機種は14年9月に発売された「6」と「6プラス」。まもなく両機種の発売から1年が経つため、米メディアでも次期機種の話題が増えてきた。アップル専門のニュースサイト「9TO5Mac」では、米国時間6月30日から7月1日にかけて、次期iPhoneのものだとする端末の画像を掲載。幅や厚さは現行機種と同じで、画面のサイズも現行と同じ4.7インチと5.5インチの2種類が用意されるようだ。
目に見える変化は小さく、主に「CPUの性能が上がる」点で進化するようだ。ダウンロードの最大速度が現行の150Mbpsから倍の300Mbpsになるのに加えて、消費電力が少ない分バッテリーの「もち」も良くなる。
画面も進化する。画面を触る強さ(圧力)によって違う操作ができる「感圧タッチ」(フォースタッチ)と呼ばれる機能も新たに備わるようだ。この「感圧タッチ」は、15年4月に発売されたアップルウォッチで採用されたことが知られている。
鴻海、製造拠点で工場従業員の採用進める
「小幅刷新」にもかかわらず、生産面での見通しは強気だ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が7月8日に報じたところによると、新機種は15年中に8500万~9000万台出荷されるようだ。WSJによると現行機種の初回出荷台数は7000~8000万台なので、12%程度上積みすることになる。
WSJによると、これまでiPhoneの部品製造を請け負ってきた鴻海精密工業は、製造拠点の中国北部・鄭州市で工場従業員の採用活動を進めており、8月にも始まる生産に備えている。それ以外の一部の部品メーカーでも、製造を7月初旬に始めたという。だとすると発売は今秋になりそうだ。
WSJでも、次期機種の性能面では前出の「9TO5Mac」と同様の見立てをしている。