ボロボロ東芝、創業以来最大の危機 不適切会計、故意の操作 疑わせる事例も

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テレビ、半導体、パソコン事業で具体的な「手口」が明らかに

   この日の発表では、インフラ関連の9件以外にも、子会社を含めた全社的な自主チェックの結果、12件の不適切処理があり、利益を計36億円水増ししていたことも発表。販促費などの費用計上を先送りしたり、受注規模が大幅な未達になる見通しになったのに引当金の計上を先送りしたりするケースなどがあった。

   こうした状況で開かれた6月25日の株主総会では、テレビ、半導体、パソコン事業で不適切処理の具体的な「手口」を初めて明らかにした。大型スクリーンを使って、前田恵造・最高財務責任者(CFO)が説明したところでは、(1)テレビ部品の納入業者と調整して原価の一部を翌期に付け替え、利益を先取り、(2)安く仕入れた部品を委託先に一度売って組み立てさせた後に完成品を買い入れるパソコン事業では、完成品在庫が増えると部品を売った利益が膨らむことを利用して利益を水増し、(3)半導体事業では、原価を適切に見直さず、利益を過大に計上――などが行われていた可能性を説明。このほか、販促費や広告費の経常先送りなどもあった模様、といった具合だ。

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