「ちゃんぽん酒場」もスタート
他の外食チェーンも手をこまぬいているわけではない。吉野家のライバル、松屋は今年5月から、都心部の100店余りで「ちょい飲み」需要獲得に本格的に乗り出した。もともと「牛カルビ定食」などご飯なしならそのままつまみになるものが多く、従来メニューを生かしたつまみを提供している。
長崎ちゃんぽんのリンガーハットは6月25日、夕方から居酒屋メニューを提供する「ちゃんぽん酒場」を始めた。まずは浅草駅前店を改装する形で展開。同店は午前2時までと長い営業時間を生かし、ちょい飲み需要を取り込む。中生ビールが313円とお手頃だ。
ラーメンや牛丼のように「オヤジ臭」があって酒と縁のありそうな業態だけではない。最近では、ハンバーガーチェーンのような店でも果敢にちょい飲みにチャレンジしている。たとえばロッテリアは今夏、駅前など需要が見込めそうな店を中心に缶ビールやフライドチキンなどを含む「おつまみセット」の販売を本格化する。バーガーキング・ジャパンも今夏からビールとつまみのセット販売に注力する。
高級路線が失敗し今や経営不振の居酒屋チェーン「ワタミ」などを尻目に、外食各店が「ちょい飲み」需要を奪い合う。価格や味、居心地などを各社が競い合う形だ。