中国人が「日本の医薬品」爆買い 小林製薬の「神薬」売り上げ5倍超

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「爆買い」の1番人気、じつはクスリ?

   中国で「神薬」として紹介された効果は大きいようで、「イブクイック頭痛薬」や「ハイチオールC」が取り上げられたエスエス製薬も、「薬局などから、中国人観光客らに『売れている』という情報は聞いていますし、最近はドラッグストアなどから『中国語のPOPを提供してほしい』という要望もあります」と話している。

   あるドラッグストアでは、わかもと製薬の胃腸薬「強力わかもと」や、武田製薬の疲労回復薬「アリナミン」などが売れていて、ほしいクスリの画像をスマートフォンで見せて買い求めることも少なくない。一度に一人で3~4万円も買っていくケースもあるそうだ。

   中国人観光客らに日本の家庭薬が売れる背景には、家電製品や化粧品などと同様に、2014年10月からの免税制度の改正があるが、中国の医薬品メーカーの一部がクスリの価格を抑えるために粗悪な原料を使用していることや、その一方で「よいクスリ」は価格が高く、手に入りにくいことがあるとされる。そういった不安や、日本のクスリは副作用の心配も低く、安心して飲めるという評判から、「爆買い」する傾向にあるようだ。

   中国人観光客がよく買っていく場所も決まっていて、「都市部、なかでも東京なら秋葉原、大阪では心斎橋や道頓堀、あとは空港周辺のドラッグストアで買っていくようです」と、小林製薬は分析。家電製品を買うついでにドラッグストアに寄っていくケースが多いとみられる。

   じつは、中国人観光客の「爆買い」の1番人気はクスリとの情報もある。2015年4月11日付のレコードチャイナは解放日報の報道として、中国人旅行者の医薬品の平均購入額は2010年の551元(約1万500円)から、15年は5200元(約9万9000円)に急増した。話題になった温水洗浄便座や炊飯ジャーなどを上回っていたようだ。

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