呼び方を変えようという議論すら出ていない
東京都労働局雇用均等室に話を聞いてみると、カメラマンという言葉は使ってはいいけれども、広告全体から男女共に募集していることが分かるものでなければならない。男性しか採らないと思えるような広告はアウトで、
「一つの例ですが、カメラマン募集(男女)となっているのが好ましい」
と担当者は説明した。
では新聞社では乙武さんの呟き通りに「カメラパーソン」という呼称になっていくのかというと、事情はかなり違うようだ。都内の複数の新聞社に問い合わせたのだが、
「そんな話は聞いたことがありません」
とし、「カメラパーソン」という言葉自体が分からないという担当者もいた。日本新聞協会にも聞いてみたが、カメラマンという呼び方を変えようという議論すら出ていないという。朝日新聞広報も、カメラマンの呼び方については、
「特に決めておりません」
ということだった。どうやら「カメラパーソン」と言っているのは、ごく限られた記者だけのようだ。